明大建築アーカイブに寄贈いただいた神代雄一郎資料を保管・整理しています。
堀口捨巳らとともに明大建築学科創設時の教員4名のひとりであった神代雄一郎(1922-2000)は、戦中戦後の混乱のうちに青年期を送り、理想と現実に引き裂かれながら現代建築の存立の変転に伴走した研究者・教育者・批評者として、そして建築的伝統の隠れた相を開いてみせる「眼」の人として、わたしたちがいまこそ参照すべき数多くの仕事を残しました。神代資料は、戦後日本の建築と建築家の辿った軌跡を近代史あるいは文明史のなかに捉え直すうえで比類なき資料となりうるものです。
◉神代雄一郎 著作目録→ http://meiji-architecture.net/meiji_archives/kojiro_archives_writing.php
◉展覧会「建築家とは何か:堀口捨巳・神代雄一郎展」http://meiji-architecture.net/event/2013_horiguchi+kojiro.php
◉シンポジウム「建築家とは何か」(10+1 website 2013年6月)→http://10plus1.jp/monthly/2013/06/
神代雄一郎(こうじろ・ゆういちろう/1922-2000) 東京都生まれ、東京大学工学部建築学科卒業、大学院修了後、1949年より同年創立の明治大学工学部建築学科准教授、のち教授。1993年定年退職。
著書に、『近代建築の黎明 明治・大正を建てた人びと』(美術出版社、1963)、『現代建築拝見』(井上書院、1965)、『現代建築の読み方』(井上書院、1965)、『日本建築の美』(井上書院、1967)、『現代建築を創る人々』(鹿島出版会、1967)、『Design tour Tokyo 建築・インテリア・クラフトデザイン』(共著、インテリア出版、1971)『アメリカの環境:都市・建築・芸術』(井上書院、1971)、『原色日本の美術 28 近代の建築・彫刻・工芸』(共著、小学館、1972)『コミュニティーの崩壊:建築家に何ができるか』(井上書院、1973)、『棲みかの条件』(井上書院、1974)、『現代日本の美術 第17巻 建築』(小学館、1979)、『間・日本建築の意匠』(鹿島出版会、1999)ほか多数。